オズの魔法使いから誕生したウィキッド。
のちに「悪い魔女」となってしまうエルファバ。親友だったグリンダとの間に何があったのでしょうか?
【WICKEDふたりの魔女】簡単なあらすじ
アメリカの児童小説「オズの魔法使い」に登場する悪い魔女エルファバと善い魔女グリンダの過去を描いた物語。
オズの魔法使い
オズの国に迷い込んだ少女ドロシーと愛犬トトが故郷にカンザスに戻るため、気の弱いライオン、心が欲しいブリキ、頭脳が欲しいかかしと共に、エメラルドシティに住むオズの魔法使いのもとを目指すお話。
【WICKEDふたりの魔女】あらすじ
魔法と幻想の国オズにある<シズ大学>で出会ったふたり。
誰よりも優しく聡明でありながら家族や周囲から疎まれ孤独なエルファバと、誰よりも愛され特別であることを望むみんなの人気者グリンダは、大学の寮で偶然ルームメイトに。
見た目も性格も、そして魔法の才能もまるで異なるふたりは反発し合うが、互いの本当の姿を知っていくにつれかけがえのない友情を築いていく。
ある日、誰もが憧れる偉大なオズの魔法使いに特別な力を見出されたエルファバは、グリンダとともに彼が司るエメラルドシティへ旅立ち、そこでオズに隠され続けていた“ある秘密”を知る。
それは、世界を、そしてふたりの運命を永遠に変えてしまうものだった…。
【WICKEDふたりの魔女】登場人物
エルファバ(シンシア・エリヴォ)
のちの悪い魔女
マンチキン国の総督の長女。
生まれつき緑色の肌と不思議な力を持ち周囲から疎まれていましたが、大学で出会ったグリンダと親友になります。
真面目で勉強熱心で心優しいエルファバ。
周りから疎まれ、幼いころから「自分のせいで」と辛い思いをしています。
演じたのは、エミー&グラミー&トニー賞を受賞したことがあるシンシア・エリヴォ。その歌唱力と演技には感動しました。
グリンダ(アリアナ・グランデ)
のちの善い魔女
アッパー・アップランド出身のお嬢様。
エルファバのルームメイト。
誰よりも愛され特別であることを望む一方、他者への深い愛情もあります。
大勢の前でエルファバに寄り添ったことで、周りの反応が違ってきます。
4オクターブの音域をもつ世界的アーティストのアリアナ・グランデ。
ピンクの衣装でふんわりとした感じが似合っていました。
フィエロ(ジョナサン・ベイリー)
ウィンキー国の王子
ウィンキー国からやってきたハンサムな王子。
一見自由気ままな遊び人のように見えますが、実は。
遊び人なのか、何者なのかは今のところ謎です。
ジュラシック・ワールドシリーズ最新作にもメインキャストとして出演するイギリス出身の若手俳優。
マダム・モリブル(ミシェル・ヨー)
魔法学の権威
天候を操る事ができる、シズ大学の魔法学部長。
エルファバの魔法の才能を見出し、その力を共に育てようとします。
アジア人初のアカデミー賞主演女優賞に輝いた事があるミシェル・ヨーの凛とした姿がカッコよかったです。
オズの魔法使い(ジェフ・ゴールドブラム)
最も偉大な存在
オズの国を統治する魔法使い。
エメラルドシティに立つ宮殿で暮らし、特別な力を持つエルファバを自らのもとに招待します。
ジュラシック・パークシリーズのマルコム博士役でおなじみのジェフ・ゴールドブラム。ジュラシックパークではいつも黒の革ジャン姿だったので、スーツ姿に見入ってしまいました。
ボック(イーサン・スレイター)
グリンダに惹かれる青年
マンチキン国出身の赤毛の青年。グリンダに一目ぼれし、彼女の想いを掴もうとしますが、ややこしい事態を引き起こします。
ネッサローズ(マリッサ・ボーディ)
エルファバの妹
ネッサと呼ばれるエルファバの妹。
脚が不自由で車椅子生活を送っています。
過干渉な姉にウンザリ気味でボックに一目ぼれします。
シェンシェン(ブロンウィン・ジェームズ)
グリンダの友人
エルファバやグリンダの同級生。
勝手にグリンダのお世話係を名乗りファニーと共に行動しています。
ファニー(ボーウェン・ヤン)
陽気なゴシップ好き
グリンダの友人の一人。
噂はなしをこよなく愛す派手な学生。
ディラモンド教授(ピーター・ティンクレイジ)
オズの行く末を案じる教授
歴史学を教えるメガネをかけた優しいヤギの教授。
人間と動物が平等に共存していた頃から教鞭をとっている数少ない存在。
【WICKEDふたりの魔女】感想
何か月も前から宣伝されていた【WICKED ふたりの魔女】
性格も外見も魔法の能力もなにもかも異なる二人が友情で結ばれながら、その絆を引き裂かれる悲しい運命。
まさかのパート1でした。続きがあるとは思いませんでした。
映画自体も161分と長かったです。
産まれた時から肌の色が緑色ということだけで、周りから(父親にさえも)疎まれ肩身の狭い思いをしてきたエルファバ。
誰よりも傷ついた心が分かる優しい女性です。
そんな彼女には不思議な力があって、怒りがこみ上げてくると魔法の能力が備わっているのでした。
怒りという感情を抑えると、素晴らしい魔法に変わると思うのですが、悪事に使われることになり…
人は信じていた何かがはじけた時、その瞬間「悪」に変わってしまうのか?そう思いました。
心優しい人間ほど、そのギャップが強いように思います。
「性善説」と「性悪説」
以前は「性善説」よりな考え方だった私ですが、最近この世は「性悪説」なのではと思うようになりました。
今回はパート1で、エルファバとグリンダの出会いから、信じていたものが実はとんでもないことに利用される!?という事実が分かったところで終わってしまったので、本当の「悪」への入口はパート2へと続きます。
ウィンキー国のフィエロの存在も気になるところ。
「人は見た目で判断しない」ということや、「善と悪についてその違いはどこなのか?」という問いは、深いなと思っています。
20代のような若い頃と20代の子どもを持つ今とでは感じ方も違います。
人生は単純ではないけれど、「こうでなければいけない」とか「正義」だけでは心が壊れそうで、悲しいけれど、人を過度に信用しない。
そしてたとえ裏切られたとしても、「そういう人もいるよね」と寛大に受け入れることができるように、時に失敗を許し、認め、寄り添うことが人間にとってなにより大切な事だと思いました。
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