ガネしゃんです。いつもご覧いただきありがとうございます。
皆さんは情報をどこで得ていますか?
私は新聞から得る事が多いです。何度か新聞の記事をご紹介させて頂いています。
今日も新聞記事のご紹介です。
情報過多だと思考停止
緊急事態宣言下で、政府や自治体は不要不急の外出自粛やテレワークを呼び掛けているが、人の流れはなかなか減らない。
どうすれば人々の行動を変えられるのか。ヘルスコミュニケーションを研究する東京大大学院の奥原剛准教授にその秘訣を聞いた。
おくはら・つよし
1974年、大阪府生まれ。東京大大学院医学系研究科公共健康医学専攻、社会医学専攻を経て、2019年4月より現職。保健学博士。著書は「実践 行動変容のためのヘルスコミュニケーション」(大修館書店)など。
知の呪縛
政府や自治体、さらに報道機関も感染対策を呼び掛けていますが、効果は浸透していないようです。
政府や専門家の発信の分かりにくさが一因だと考えられます。「知の呪縛」と呼んでいますが、政府や専門家には「知識を与えれば行動してくれるはず」という誤った思い込みがあります。市民が一目で直感的に理解できる情報発信が必要なのです。
例えば「何%の確率でこうなる」「何割減らす」といった確率を表す数字を人は直感的に理解できません。
小学生が授業で足し算や引き算から、掛け算や割り算になると急に難しく感じるのと同じです。
「80%がワクチン接種を受けた」から「5人のうち4人が接種を受けた」と身近な数字に置き換えて伝えるだけで、直感的に理解しやすくなります。
情報過多という時代背景もあります。英紙「テレグラフ」の調査によると、私たちが1日にさらされる情報量は1986年からの約20年間で4倍以上の新聞174部相当にまで増えたそうです。
毎日、机の上に174部が置いてあることを想像してください。
人の注意は散漫になり、あれこれ注意し理解をするゆとりはありません。
情報が多すぎて思考停止してしまうケースは身近にあります。
最近、家電もスマートフォンも高機能になりました。店員さんはお客さんに「こんな機能、あんな機能があります。こうやって操作します」と説明してくれます。
しかし、そんな商品になじみのない人には、たちまち理解可能な容量を超えてしまいます。
スマホに慣れている人には平気でも、門外漢は「分かった、分かった、もういいわ」と店を出て行ってしまうでしょう。
私もそうかもしれません。何が何だか分からないと頭に入ってこないです。
快と不快
私たちは誰もが人間である前に動物であるため、直感で感じる快と不快をもとに行動します。コミュニケーションで人を動かす場合も、知識を与えて人間的な理性に語り掛けるより、人の心の中の動物的で直感的な部分に語りかけるべきなのです。
例えば、スナック菓子を食べ始めたら止まらないのは、油と砂糖と塩気が脳に快感を生むからです。
なぜかというと、人間の祖先が生きた過酷な環境では、これらに含まれる脂質や糖質、塩分が生きるのに必要だったからです。
だから「スナック菓子の食べ過ぎは脂質、糖質、塩分のとり過ぎになるから健康によくない」と理性に訴えても効果が乏しい。
けれども「スナック菓子1袋を食べるのは30グラムの油を一気に飲むのと同じだ」と言われると直感的に不快を感じ、食欲もなくなるでしょう。
以前に健康についての記事も書きました。
心に響く「10の原則」
Q:新型コロナ対策ではどのような方法がいいでしょうか?
A:私たちは緊急事態宣言が最初に発令されていた昨年5月、約2000人に知事、専門家、医師、患者、住民が発した外出自粛を求めるメッセージを読んでもらいました。
このうち、最も外出自粛の気持ちを高めたのは、「自分は病院にとどまって治療を続けるから、皆さんも自宅にとどまってください」と訴えた医師の話でした。
進化心理学者は人には「協力しあう」「子どもを産み育てる」など七つの動物的な欲求があると言っています。医師のメッセージは「協力しあう」という動物的な欲求に訴えたから効果が大きかったのでしょう。
新型コロナ対策では人の動物的な心に直感的に訴えるコミュニケーションこそ重要です。
それには、
オ 驚きを与える
ク クイズを使う
ス 数字を使う
リ ストーリーを使う
シ 視覚的・具体的に伝える
メ メリット・デメリットで感情に訴える
ジ 情報を絞る
シ シミュレーションしてもらう
チュ 中学生にも分かるように伝える
ウ 受け手の視点で考える
これはメッセージの送り手の「知の呪縛」を解き、受け手の行動変容を直感的に促すためのものです。
まとめ
30グラムの油はキツイですね…私は飲めません。スナック菓子を食べる時は30グラムの油を思い出す事にします(^-^;
「10の原則」はブログ記事にも役立つ事だと思いました。
一度に難しいですが、少しづつ心がけていきたいと思います。
皆さんもコロナ対策やブログ記事の参考にされてはいかがでしょう?