ガネしゃんです。いつもご覧いただきありがとうございます。
昨日はおいしいお造りが食べたくなってドライブがてら和歌山市にある「銀平」へ行ってきました。
途中、旧中筋家住宅の看板があったので、寄り道しました。
旧中筋家住宅は、およそ170年前に建てられた大庄屋の家です。
間取りも部屋の雰囲気もほとんど昔のまま。
江戸時代にタイムスリップした気分を味わって下さい。
旧中筋家住宅の概要
旧中筋家住宅は、敷地の東側が熊野古道に面しており、江戸時代末期の和佐組大庄屋にふさわしい屋敷構えを残しています。嘉永5年(1852)建築の主屋は、3階の望山楼(ぼうさんろう)、二十畳敷きの大広間や広い接客空間などが特徴で、紀の川流域随一の大規模民家です。
旧中筋家住宅は、主屋のほか表門・長屋蔵・北蔵・内蔵・御成門の付属建物が、昭和49年に国の重要文化財に指定されました。
旧中筋家住宅は、戦後、楫本重一(かじもとしげかず)氏の所有となり維持管理されてきましたが、その後、和歌山市が管理団体となって、平成12年から約10年間にわたって保存修理事業を行い、平成22年8月から一般公開しています。
10年間でなんと10億円ものお金をかけて修復されたそうです。
中筋家の歴史
中筋家は、天正13年(1585)の羽柴秀吉による根来(ねごろ)攻めを逃れ、根来からこの地に移ってきた文貞坊に始まるとされています。
貞享4年(1687)4代良政が禰宜(ねぎ)村の庄屋となり、寛延3年(1750)5代良重が和佐組の大庄屋なってから明治初年まで、6代にわたって大庄屋を務めました。
現在の主屋を建てたのは8代良秘(1781~1857)で、彼は紀州藩のお抱え絵師野際白雪(のぎわはくせつ)に絵を学び、芸術・文化に造詣の深い人でした。そして、10代良恭(よしやす)のときに現在の屋敷構えが整いました。
主屋全体では、部屋数19,畳が115枚、雨戸、板戸が98枚あり、夏は風通しがよく涼しいですが、冬はとても寒いです。
大庄屋は藩から苗字や刀の所持を許され、地域一体の行政、司法、警察の役割を担っていました。
土間のカマド
主屋の土間には、当初あったカマドを再現しました。炊き口が5口一列に並んでいます。
保存修理を行ったときにはカマドは壊れていましたが、残っていた材料や資料をもとに復元されたようです。
現在はお米の収穫時に一度だけ、このカマドでご飯の炊き出しがあるそうです。近ごろの子供達は、お焦げを知らないので、炊き出しのお焦げが大人気なんだそうです。
井戸水
井戸からくみ上げた水を一旦こちらに移し替えて
出てきたお水で野菜やお米を洗います。
台所の縁側に埋蔵金??
家族だんらんの場である台所の縁側に、ヒミツの壺が隠されています。
「もしかすると小判がザクザク入っていたの?それとも奥様のへそくり?」
本当にお金が入っていたのか?それともただの床下収納だったのか?
実際のところは分かっていません。
明かり用の油をいれていたのかもしれません。
「木地の間」の正方形の穴は何?
正解は寒い冬に炭などをいれて、暖をとるためのものだと思われます。
エアコンやストーブのない時代、これだけで寒さを我慢できたのでしょうか???
御成門の屋根に桃?
少し見えにくいのですが、御成門の屋根には「桃」の瓦がのせられています。
中国や日本では古くから「桃」は魔除けだと考えられてきました。「桃太郎」もその一つです。
四角い池は何のため?
大広間の東側に階段のついた池があります。「降りる事が出来るから洗濯物を洗っていた?」「食べ物を冷やしていた?」と思われるのですが、利用目的を記された記録が残されていないようです。
トイレ
大広間の奥に、トイレがあります。
来客用鉄砲風呂
鉄砲風呂とは沸かした湯を入れて保温する風呂で、土間の大きな釜で湯を沸かして運んだと思われます。
炭火の筒に触れない様に仕切り板が設けられています。
お湯が冷めないように炭火を入れて保温されます。
まとめ
美味しいものを食べた後、旧中筋家住宅を訪れました。訪れたのは私達だけでしたので
ゆっくりと見学する事ができました。
1人100円で十分見ごたえがあります。
和歌山にお越しの際は【旧中筋家住宅】の見学をされてみては?
- 開場時間:午前9時から午後4時半まで(ただし、入場は4時まで)
- 公開日:3月から11月までの間の土曜日、日曜日、祝日
- 駐車場(無料):旧中筋家住宅から南へ約300m
- 車10台、観光バス2台駐車可
- 観覧料:一般100円(高校生以下は無料)団体80円(団体は20人以上)
- アクセス:JR和歌山線「千旦駅」から徒歩20分
- 旧中筋家住宅管理事務所 TEL:073-465-3040
和歌山市教育委員会文化振興課 TEL:073-435-1194 - HP:http://wakayamacity-bunkazai.jp/nakasujike/