ガネしゃんです。
ご覧いただきありがとうございます。
14歳の世渡り術シリーズで「お金に頼らず生きたい君へ」という本を最初に知ったのは、モンベルショップ店にて。
タイトルが面白そうと思ってペラペラと中身を見たのですが、(出来そうにないな)と思い一旦戻しました。
家に帰って2,3日経って「やっぱり気になる」そう思って近くの書店へ足を運びました。
…がどの書店にも売ってなく、再度モンベルへ行って購入。
在庫がないと分かると余計に読みたくなる私…
作者 服部 文祥
服部 文祥(はっとり ぶんしょう、旧姓・村田、1969年 - )は、日本の登山家、著述家。神奈川県横浜市出身。1994年、東京都立大学フランス文学科卒。山岳雑誌『岳人』の編集部員。
「山に対してフェアでありたい」という考えから、いつ死ぬかわからない山に住む生き物達と対等の関係で向き合う「サバイバル登山」と自ら名付けた登山を実践する。食料を現地調達し、装備を極力廃した登山スタイル
お金に頼らず行きたい君への感想
なんか面白そうと思って手にした本。
けれどまあ、いまさら生活のほとんどの自給自足は到底できません。
かといって私が若かったとしても、出来そうにもない内容でした。
古民家を購入して今よりもっと山奥で暮らす事もできないし、読んでなおさら私には作者の様な自給自足は厳しいな。というのが正直な感想。
それでも面白そうと思ったのには、少なからず自給自足に興味があることには間違いなかったということです。
自分が食べる分だけの野菜作りと料理だけは手作りできる。
物が少ないと洗濯や料理もシンプルで良い。
読みながら、「へぇ~」とか「うわっ、大変」とか、「面倒そうだけどこれが楽しいんだろうな~」とか思いながらページをめくりました。
【お金に頼らず生きたい君へ】の一番好きなところ
お金に頼らず生きたい君への本は「はじめに」から始まって、「その1」から「その11」までの章があります。
その中で「その2」は私にとって好きな章です。
この本は田舎暮らしの生活を具体的に紹介されているのですが、「その2」はちょっと寄り道(生きるとは)ということで、約9ページにわたって作者が考える生きる事について書かれてあります。
生きるとは「循環と代謝」
「なぜ生きているのか」私も子供の頃からよく考えていました。
「なぜ生きる?」というより「死んだらどうなるのか?」という方が不安な気持ちだったのかもしれません。
「死」に対して漠然とした不安がありました。
未だに答えは出ていないけれど、「生きていれば何とかなる」という言葉を信じて生きています。
作者も中学生の頃から「なぜ生きているのか」を考えておられて、いまだに明確な答えがでておらず、考え続けているそうです。
作者とさほど歳が離れていない私は、生まれた時から平和でした。
作者と同じ様に食べるものにも住む家にも困った事がありませんでした。
それが当たり前だと思っていました。
成長するにつれて、それが当たり前ではない事に気づき、反発することも多々ありましたが、両親に感謝するようになりました。
私達が暮らしているのに必要な食べ物や飲み物。
今、都市で生活している多くの人が食べる物等を購入しています。
いわば、生きることそのものにお金を支払っています。
その他にも色んな物、例えば、野菜を育てたり、狩りをしたり、料理が面倒なときにはレストランやデリバリーを利用します。
「楽」するためのお金を払っています。
けれども、食べ物を咀嚼し飲み込み、消化吸収し、排泄することは、人任せには出来ません。
当たり前に呼吸や眠ったりするのも、誰も代わりにやっては貰えません。
心臓だって、ちょっと今休み!なんてことができる人もいません。
これら、生命維持に直結することは、本人の意思では止めるか事が出来ません。
作者が仰るように代謝や呼吸は、お金を支払っても、人任せには出来ないのです。
「生きる、生きている」と言うことが、私は「なんでだろう?」と疑問ばかりでしたが、生きていくとは、「循環と代謝」を続けていくことがとても腑に落ちました。
代謝と生活は繋がっている
この部分が私の1番好きな所です。
ここは、本当にお勧めでこの章を読めただけで、購入して良かったと思っています。
「生きていく=循環と代謝」ということは、「生きていく事を楽しむ」=「循環と代謝を楽しむ」という事
だが、自律神経系の呼吸や循環は無意識におこなわれる。無意識のことを楽しむことはできるのだろうか。
私は、楽しめると思っている。それどころか、誰の体も循環や代謝を楽しめるように出来ている。おいしいものを食べるとおいしい。暑いときは水浴びが気持ちよく、寒いときはストーブの前が気持ちがいい。体は循環や代謝にとって良い状態を気持ちがいいという感情で肯定するようにできているのだ。
ほんとそうなんですよね。
おいしい物を食べ、程よく動いて、自分が心地良い事をすることで、その一日をぐっすりと眠れる事ができる。
当たり前だと思っているこのことが出来なくなると、そもそも楽しむことが出来なくなります。
だから、毎日の生活の質を高めること。
自分が気持ち良いと思えることをしっかりと活動し、楽しめる事ができたら、生きていくって素晴らしいと思えるんだなと思いました。
ただし!!
1つだけ注意があって、ついつい家の中で何もせずゴロゴロなんてことも気持ちが良いと感じてしまう事があります。食べ過ぎ、飲みすぎなんかもそうです。
そこは、楽をせずに規則正しく生きる事が大切だなと思っています。
楽より自力が面白い
この歳になって、「楽をする」ことが果たして幸せなのか?を真剣に考える様になりました。
「楽をする」=「幸せ」なのか?
楽しむってどういうことなのか?
本当に楽しい時って、心から笑い顔も声もそれはもう、傍から見ても楽しそうで、ついやってみたい‥と思う位です。
私は働くことは好きです。
働くというのは、会社で働くだけではありません。
生活していくのに、行動していくなら家事も十分働く事だと思っています。
ただ今まで楽をするために、働いてきたのかと思う部分があります。
仕事が遅くなって、スーパーでつい店屋物を買う。
何処の産地か分からない食べ物を沢山食べてきました。
料理を作る時間が惜しいと思った時もありました。
そんな時は、たいがいあまり噛まずに食べていたり、感謝もしなかったように思います。
それが、手作りとなると気持ちが変わるんです。
面倒くさい作業と時間がかかりますが、その分感謝出来るし美味しく頂けるんです。
時間はかかるけれど、苦労して考えながら頑張ってやったことは、嬉しいしその分満足感がある。
人生の折り返し地点にきた今、「楽」さもいいけれど、自分で出来る事はなるべく自分でやってみたい。
最近強くそう思うようになって、実際にやっているところです。