細胞を擬人化したマンガ【はたらく細胞】を初めて知ったのは、今から5年ほど前。
当時中学生だった娘に教えてもらいました。
中学の授業で見たマンガは「分かりやすかった」という感想でした。
その【はたらく細胞】が実写映画化がされ、(どんな風に笑って泣けてタメになるんだろう?)と半信半疑な部分もあり、(観てみたい)と2024年大晦日に夫と2人で観てきました。
あらすじとネタバレを含んだ感想です。
【はたらく細胞】主なキャラクター
漆崎日胡(うるしざきにこ)/芦田愛菜
芦田愛菜演じる健康でまじめな女子高生。
母を早くに亡くして父と2人暮らし。
いつもつけているマフラーは母親が入院中に編んでいたもの。
最後まで編めなかった残りは父親が不器用ながら編んだもので、両親の愛情がたっぷり詰まっている大切なマフラー。
漆崎 茂(うるしざきしげる)/阿部サダヲ
阿部サダヲ演じるジャンクフード・酒・タバコ大好き父親。
トラックの運転手をしながら二胡の生活を支えています。
医学部を目指す娘の為、休日を返上して仕事を入れる優しい父親。
赤血球/永野芽郁
二胡の体内にいる赤血球。
血液循環により、酸素を体中にとどけ、二酸化炭素を杯に運搬するお仕事。
明るく元気ですが、方向音痴で、ちょっぴりドジなところがあります。
白血球(好中球)/佐藤健
外部から体内に侵入した最近やウィルスなどの異物を排除するお仕事。
(ぜったい好きやろ)と思うくらい、小さいころから方向音痴でドジな赤血球(永野芽郁)を常に見守っています。
口ぐせは「(細菌を)ぶっ殺す」
映画【はたらく細胞】のあらすじ
人間の体内の細胞は、37兆個もあるそうです。
あまりにも多すぎてイメージがあまりつきませんが、酸素を運ぶ赤血球、細菌と日々戦う白血球、細菌などの外敵侵入を適格に攻撃できるように戦略を決める司令官のヘルパーT細胞などが、私たちの健康と命を守るために、毎日全力で働いてくれています。
そんな細胞たちが頑張っている体の持ち主は、高校生の漆崎日胡(芦田愛菜)。
母親は日胡が幼い頃、病気で亡くなっており、父親の茂(阿部サダヲ)と2人暮らしをしています。
真面目な性格で健康的な生活を送る日胡と不規則不摂生の毎日を送る茂ですが、毎日楽しく暮らしていました。
そんな中、日胡にある体調の変化が起きてしまいます…
映画【はたらく細胞】のネタバレ感想
期待以上に面白かったです。
小学校低学年までだと、少し内容が難しそうかなと感じましたが、人間の体の中のしくみを知る良いきっかけになるなぁと思いました。
人間の体内の世界
健康な娘の体内では、草原の中にそびえ立つお城で働く細胞たちが元気に働いています。
一方でラーメン、酒、タバコ大好き父親の体は、ブラック企業そのもの。
昭和の古びたお店や、ゴミのたまり場。道は歩くスペースがないくらい。
こういった状態が続くと動脈硬化になってしまい、映画を観ている自分も同じだと笑いごとではなく、怖くなりました。
癒しをもとめて
父親のブラックな体内環境で働く細胞たちは、過酷な労働から癒しを求めて肝細胞(クラブ)にいきます。
深田恭子演じる肝細胞(クラブのママ)は、父親茂の体内で、肝臓の70~80%を構成する細胞として解毒をこなすお仕事をしています。
不摂生な父親のブラックな環境の体内ではたらき、安らぎを求め、後輩の赤血球(板垣李光人)と共にクラブに来た先輩赤血球(加藤涼)の態度に(触んなお前)感丸出しですが、それとなく(しれ~)っと交わす表情がおもしろかったです。
加藤諒の態度や板倉李光人に(え、なに?)と思わせるような怪しい眼差しも見ものです。
一度は経験あり!?下痢の瞬間
茂は、社長からもらったトウモロコシ1本とニンニクが入ったお菓子?のような1袋を全部平らげてトラックを運転中、お腹の調子がヤバくなり、(きゅるるるる~)となってしまいます。
それなのに高速道路は渋滞していて、サービスエリアまで少しかかりそう。
そんな時、茂の体内では…
うんち漏れを防ぐため頑張る外肛門括約筋
茂の体内では、肛門の筋肉のひとつと紹介される部分。
ここは、メチャクチャ面白いし、気持ちがよく分かるんです。
うんちが降りてくると、勝手に緩んでしまう…
まるでお相撲さんのような見た目の内肛門括約筋(ないこうもんかつやくきん)と、それを阻止する外肛門括約筋(がいこうもんかつやくきん)。
境界線は白い線になっていて、彼らは漏れを防ぐため、必死に戦っています。
電車の中や公共での場で、トイレに行きたくなったとき、絶対に漏らしてはいけないと思えば思うほど、お腹が痛くなって、おしりがキュってなって、少しづつ歩いていく…
阿部サダヲさんのトイレに向かって少しづつ歩く姿は(わかる、わかる)と思いながら、観てしまいました。
輸血
父親が献血した血液が、娘の体内へ入る輸血の速さがメチャクチャ早くてびっくり。
そんなうまい具合に輸血される?と思いながら、娘を想う父親の気持ちがよく分かりました。
とにかく、何でもいいから自分に出来ること、可能性がある事は全部、娘にしてやりたい思うのが親の気持ちなんだと思います。
小さい頃の自分の息子や娘が、加藤清次郎君や芦田愛菜ちゃんの幼少期と同じ時期だっと事もあり、子どもたちと彼らの成長を重ねながら、親の気持ちになり涙してしまった場面もありました。
子どもの成長は本当に早い。
(もっと、こうすれば良かった)
(ああすればよかった)
など、はたらく細胞の映画を観ながらまるで走馬灯のように、昔の事を思ってしまいました。
白血球の突然変異
初めは、父親の不摂生からくる病気のお話だと思っていましたが、健康な芦田愛菜ちゃんの体内で起こるお話でした。
白血球の突然変異からなる急性白血病。
こればっかりは、健康に気を付けていてもわからない。
それでも、体中で働く細胞たちが必死に体を守ってる姿に感動します。
最後まで諦めず、体を守る細胞たちに感謝です。
エンドロールでは、医学部目指し、見事合格した日胡ちゃんの分かりやすい勉強ノートが登場人物と共にお披露目されます。
(わ、分かりやすい…)
なんだか、そのノートを見るだけで、医学部に合格できるんじゃないかと思うほど、分かりやすいノートで、思わず見入ってしまいました。
お正月にピッタリのおすすめ映画です。
映画館に足を運んでみてはいかがですか?