チキバンバンチキチキバンバンと流れてくる曲を聞くと懐かしく感じる方も多いのではないでしょうか。
1968年の映画で古いのですが、夢があるとても素敵な映画です。
【チキ・チキ・バン・バン】のあらすじ
伝説の自動車
20世紀初めのイギリス。
とあるレース用自動車。
その車は昔レースで優勝し続けていたのですが、ある日事故を起こしてしまい、今では廃車置き場に放置されています。
発明家ポッツ
妻を亡くし2人の子持がいるカラクタカス・ポッツは夢見る発明家。
お人好しで生活力はほとんどありません。
ある日、廃車置き場に放置されている自動車が業者に売り飛ばされることを知ったジェレミーとジェマイマは、父であるポッツに自動車を買い取ってもらうよう頼みます。
購入代金が30シリングと高額だったので、ポッツは代金を稼ぐため、スクランプシャスという大手製菓会社に自身が発明した「音が出るキャンディー」を売り込みます。
初めは相手にされなかったポッツでしたが、以前知り合った社長の娘、トルーリーの助けのおかげもあり、キャンディーの売り込みに成功しかけます。
けれども、飼い犬のエジソンが他の犬と一緒に工場に乱入したため、工場はメチャメチャになってしまいます。
落ち込むポッツでしたが、子供たちの願いを叶えようと近所で開かれたお祭りでなんとかお金を集め、自動車を購入したのでした。
チキチキバンバン
ポッツは、家にある材料で自動車を修理し、「チキ・チキ・バン・バン」と名付けた自動車で、子供たちとトルーリーを誘い、海にピクニックに出かけます。
ピクニックを楽しむポッツは、海に浮かぶヨットを見ながら子供たちに語りかけます。
「ヨットの持ち主はバルガリア国の悪党ボンバースト男爵で、チキ・チキ・バン・バンを奪いに来たんだ」とストーリーを聞かせはじめるのでした。
チキチキバンバンの物語
ボンバースト男爵は「チキ・チキ・バン・バン」を奪おうと攻撃してきます。
ところが船に変形した「チキ・チキ・バン・バン」は簡単にヨットから逃げ出してしまいます。
ボンバースト男爵は部下に「チキ・チキ・バン・バン」とポッツの誘拐を命令しますが、間違ってなぜか、ポッツの父バンジーを誘拐してしまいます。
ボンバースト男爵に誘拐されるバンジーを見かけたポッツたちは、今度は飛行機に変形した「チキ・チキ・バン・バン」に乗りバルガリア王国へと向かいます。
バルガリア王国に連れて来られたバンジーは、「1日で空を飛ぶ自動車を作らなければ死刑にする」とボンバースト男爵に無理難題を命令され、誘拐された他の発明家たちと一緒に自動車を作ることになるのでした。
子どもがいない街
一方、バルガリア王国に着いたポッツたちは、町に子供がいないことに違和感を感じます。
そこにバルガリア軍が現れ、ポッツたちは、親切なおもちゃ屋に助けてもらいます。
ポッツは、おもちゃ屋から「男爵夫人の命令で子供たちは連れ去られてしまうんだ」と聞かされるのでした。
バルガリア軍が「チキ・チキ・バン・バン」を見つけ城に持ち帰った後、ポッツは、おもちゃ屋の案内でボンバースト男爵の城を偵察に行くのですが、その隙に子供たちがチャイルドキャッチャーに連れ去られてしまいます。
ポッツとトルーリーは、おもちゃ屋に連れられ城の地下の洞窟に案内されます。
そこで逃げ延びた町の子供たちと出会うと、彼らと協力してボンバースト男爵を倒そうと計画します。
次の日、ボンバースト男爵の誕生日を迎え、城では貴族たちがパーティーを開いていました。
おもちゃ屋はボンバースト男爵におもちゃの人形を献上するのですが、人形はポッツとトルーリーの変装でした。
ポッツたちの踊りに夢中になっている隙に、ポッツはボンバースト男爵をロープで天井に吊るし、それを合図に町の大人と子供たちが城に突入します。
混乱の中、ポッツたちは子供たちとバンジーを助け出し、ボンバースト男爵と男爵夫人は町の子供たちに捕まります。
「チキ・チキ・バン・バン」を取り返したポッツたちは、町の人々に見送られイギリスに戻るのでした。
恋の行方
おとぎ話が終わると「最後はパパとトルーリーが結婚して終わり?」と子供たちに聞かれ、ポッツは戸惑いながらもトルーリーを家まで送ります。
トルーリーに恋していたポッツでしたが、失敗続きで自信喪失もあり、気持ちを伝えられずにいたのでした。
自宅にポッツが戻ると、バンジーと兵隊遊びを楽しむスクランプシャス社長がいました。
スクランプシャスは、「ポッツが発明したキャンディーが犬用キャンディーとして好評になった」と伝え、契約書にサインを求めます。
喜んだポッツはトルーリーに気持ちを伝えに向かいます。
ポッツはトルーリーに気持ちを伝え、空を飛ぶ「チキ・チキ・バン・バン」に乗って自宅に戻るのでした。
【チキ・チキ・バン・バン】の登場人物
カラクタカス・ポッツ /ディック・ヴァン・ダイク
妻を亡くし2人の子持がいるカラクタカス・ポッツは夢見る発明家。
お人好しで生活力はほとんどありません。
トルーリー・スクランプシャス/サリー・アン・ハウズ
大手製菓会社令嬢。
ジェレミー/アドリアン・ホール
ポッツの子ども
ジェマイマ /ヘザー・リプリー
ポッツの子ども
バンジー・ポッツ /ライオネル・ジェフリーズ
ポッツの父親
ボンバースト男爵 /ゲルト・フレーベ
ポッツの物語にでてくる悪党
【チキ・チキ・バン・バン】の舞台
特注車両
1920年代初頭の英国で、実際にレースカーとして、ありました。
大富豪のレーサーとして知られるルイ・ズボロウスキーが、旧型メルセデスに航空機用の大型エンジンを積んで作らせた特注の改造車だったそうです。
車名の由来は単なる「不揃いなエンジン音」と考えられがちだが、実際は第一次世界大戦当時の兵士の愛唱歌で、休暇でパリへ遊びに行くという歌詞から採られたものだという.なお、映画で使用されたチキチキバンバン号のベースになった車はパラゴン・パンサーというイギリスの自動車で、スペックは12気筒、8,000cc、MT4速、最高出力225馬力である。
当時レース界で活躍していた事で有名です。
ノイシュバンシュタイン城
ボンバースト男爵の城にはドイツのノイシュヴァンシュタイン城が使われいます。
有名なお城だけあって、観ていてうっとりします。
海外のお城に興味がある方はすぐに分かりますよ。
撮影は実際にノイシュヴァンシュタイン城にてロケが行われていましたが、城の中のシーンは全てイギリス国内にあるパインウッド・スタジオにて撮影されたそうです。
また海岸のシーンは、フランスで撮影。
【チキ・チキ・バン・バン】の感想
映画としては長いですが、海上を走ったり空を飛んだりと夢があって、ワクワクさせられます。
冒頭に出てくるレースカーも、見どころがあります。
バック・トゥ・ザ・フューチャーのドクを想像させられたり(そんな発明いる?)といったような発明品もあり、見ていて楽しかったです。
そんな主人公が、ひょんなことから廃車になったレース用自動車を手に入れ、手に入れた自動車を有り合わせの材料で修理し、「チキ・チキ・バン・バン」と命名するのですが、家の材料って本当に全部持っていっちゃうのねという位です。
ポッツと子供達は偶然知り合った女性トルーリーと一緒に愛車に乗ってピクニックへ向かいます。この時代のピクニックも楽しそうです。
すると突然、海に浮かぶヨットを見ながら「ヨットの持ち主はバルガリア国の悪党ボンバース男爵で、チキ・チキ・バン・バンを奪いに来た」とストーリーを聞かせるのでした。観ている側もまるで本物かのように、イメージが膨らみます。
愛車の「チキ・チキ・バン・バン」は水面を走ったり、空を飛んだり。
冒険がいっぱいの物語なのです。
トルーリーに恋していたポッツとトルーリーの恋の行方も気になるところでしたが、それ以外にも子供の教育に対し、のびのびとさせる所は勉強にもなりました。
息子が車好きになった原点はこの映画からなのかも知れません。
流れる音楽も一度は聞いた曲だと思います。
トルーリー役の女優さんも美人で当時娘は「あんな人になりたい」「あんな家に住みたい」と言っていました。
ポッツ役は「ディック・ヴァン・ダイク」あのメリーポピンズのバート役でダンスがとても上手な俳優さんです。
映画に出てくるダンスのシーンは子どもが自然と身体を揺らしてしまうリズミカルなダンスでした。
「あったらいいな」が詰まってる「チキ・チキ・バンバン」
古い映画ですが、おすすめの映画です。