ガネしゃんです。
ご覧いただきありがとうございます。
三千円の使い方の本を手に取った理由
ハウツー本かと思ってた
この本は前々から知っていたのですが、今まで読んでいなかった本でした。
理由は家族で1日三千円あれば、使い方次第で満足できるんだよ。
だから、それぞれの家庭で三千円あったら、何に使うか考えて見てくださいね。
といったハウツー本なのかな?
それだったら人それぞれだし別にいいかな。なんて思ってたからです。
2022年年間ベストセラー
それなら、(まぁいいかな)と思っていたのですがこれでもか!という位、私の周りの目につくところに置いてあるんです。
そしてまた2022年年間ベストセラー第1位とか80万部突破!って書いてありドラマ化なんてまで書かれていたら、、、
(あれ?私まだ読んでなかったよね?)
(これって小説なん?)
(そんなにおもしろいの?)
(もしかしてこれお金に興味あるんやったら読むやつなんちゃうん?)と思ったわけです。
広告ってすごいですね。
FPとしてお金には興味あるので、今思うと「なんでもっと早くに読んでなかったんだろう」と思ってしまいます。
「人は三千円の使いかたで、人生が決まるよ」結婚、子育て、入院、離婚、老後……御厨家の女性たちが直面する人生の節目やピンチ。前向きに乗り越えるためには、どう貯めて、どう使う? 一生懸命生きるあなたのための「節約」家族小説
目次
第1話 三千円の使い方
第2話 七十三歳のハローワーク
第3話 目指せ!貯金一千万!
第4話 費用対効果
第5話 熟年離婚の経済学
第6話 節約家の人々
解説 垣谷美雨
作者:原田ひ香(はらだひか)
1970年神奈川県生まれ。2005年「リトルプリンセス二号」で第34回NHK創作ラジオドラマ対象受賞。「はじまらないティータイム」で第31回すばる文学賞受賞。他の著書に「三人屋」シリーズ(実業之日本社)「ランチ酒」シリーズ(祥伝社)など多数。
登場人物
御厨美帆(みくりやみほ)24歳
本作の主人公。御厨家の次女。
東京の下町出身、就職を機に実家を出て、憧れだったオシャレなエリアのマンションで一人暮らしをしています。
IT関連会社で働いていて給料はそこそこいいけれど、節約等には無頓着。
読んでいて(それはもったいないよ)と主婦目線で思いました。貯金もほぼなし。
自分ならどこを削るかと思いながら読んでいると、主人公のしっかり者の姉と同意見だったので(そうそう)といった感じです。
「今が楽しくなきゃ意味なんてない!」と言わんばかりに彼氏の大樹と楽しく社会人ライフを送っていた主人公ですが、ある日慕っていた先輩の退職や彼氏との価値観の違いに気づき、動物保護団体との出会いをきっかけに自分の人生を見つめ直していきます。
きっかけというものは大切ですね。
そこで気づいた時から行動する事が大切なのだと私は思っています。
沼田翔平(ぬまた・しょうへい)25歳
小さなデザイン事務所に勤務する、見習いのグラフィックデザイナー。
黒船スーコの節約セミナーで美帆と出会い意気投合、やがていい雰囲気になるのですが、こちらもひと悶着あります。
こちらは親目線で、自分だったらどうするだろう?と悶々としながら読み進めました。
結婚するのは本人同士です。
ただ母目線で娘の結婚となると、結婚って一体何だろう?とも思いました。
母親の気持ちが分かります。
0からの結婚生活とマイナスからの結婚生活。
あなたなら、どうしますか?
井戸真帆(いど まほ)29歳
美帆の姉。御厨家の長女。専業主婦。
消防士の夫の太陽と結婚し一人娘の佐帆がいます。
夫の手取り25万円の給料で家賃8万8000円のアパート暮らし。結婚前は証券会社に勤務していました。
この本の中では、彼女と考え方が似ていて、一番しっくりきました。
真帆は専業主婦ですが、工夫次第で生活は充分やっていけます。
年収が多くても年収が少なくても、お互いの価値観が合わないと精神的にしんどいだろうし、年収が多くても貯金がない家庭もあります。
本人の考え方であったり、やりくりだったり、付き合いだったり。。
お金を支払うだけの価値があるのかを再確認できる内容だなと思いました。
私もそうですが、本当に付き合いたい人や、必要な物を見極める習慣は持っていたいですね。
井戸太陽(いど たいよう)29歳
真帆(山崎紘菜)の夫。高校卒業後に消防士として勤務。その名の通り“太陽”のように明るい性格。イケメン。
そんなにイケメンだったら浮気とか心配やん!?と本には書いてないのですが、勝手に妄想しながら読み進めていました。
本は自身でいろんなツッコミや妄想、自分ならどうする?と問いかけなんかがあって、読むのが面白いんです。
御厨智子(みくりや ともこ)55歳
美帆・真帆の母。 御厨家の母。
バブルを経験し、結婚後は専業主婦として2人の娘を育て上げた。
現在は都内の下町で購入した一軒家で夫・和彦と暮らしている。
貯金数百万円弱。
健康診断の結果で、子宮体がんのステージ1だと知らされる。
年齢的には私より少し年上ですが、よく似た感じアラフィフの私。
バブルも知らないし、専業主婦でもないのですが、娘を想う親の気持ちは分かります。
本ではありますが、誰もが将来について不安なんだと思いました。
御厨琴子(みくりや ことこ)73歳
美帆・真帆の祖母。和彦の母。年金生活者。
夫の遺産を心のよりどころに年金で生活している。
結婚当初から家計簿をつけるなど、貯蓄や節約に対する意識は高い。
若い頃はデパート勤務でハンカチ売り場を担当していた。
「働く喜び」を思い出して、アルバイト探しをする。
こんな素敵なおばあちゃんっていいなあと思います。
しっかりと自分の考えを持っている人と話をするのが好きです。
年齢問わず、これからもこんな人と付き合っていきたいと思いました。
小森安生(こもり やすお)39歳
アルバイトをしながら世界中を放浪している男。
憎めない笑顔で琴子と園芸売り場で出会い、仲良くなる。
いるんですよね~。感じ良さそうだけど、ふらふらして生活力ないのに、女性に好かれる人。
イケメンで学歴はあるけれど、ふら~っと旅に出る所だけ見るとフーテンの寅さんかと思いましたよ(笑)
垣谷美雨さん解説の感想
もう、私が書きたい感想が、全部ここで書かれているんですよね。
日常生活の「あるある」このなんとも言えない気持ちを上手に文章に表現できるのがプロだなと思います。
垣谷さんの本は「老後の資金がありません」でファンになって、その他の本も何冊か読みました。
「三千円の使い方」はそんな垣谷さんが絶賛されてる!と書いてるのに読んでいなかった私。
そして読んだ後、読んで良かったと思った私。
行く先々でたくさんの人と出会い、価値観の違いを知る。
それが自分だけならいいけれど、子どもの事となるとまた変わってくる。
住む場所や幼稚園でのママ友の付き合いなんかもそう。
いつの間にか出来ているカーストだったり…
他人は他人、自分は自分
比べる必要はないっていったって、どうしても比べてしまう時だってある。
嫉妬だってする。
そんな隣の芝生は青いみたいな気持ちもたくさんあって、自分ならどうする?と考えながらページをめくっていける本。
仕事のこと、子どものこと、老後のこと。みんな不安なんだ。
読むのが遅くなりましたが、【三千円の使いかた】は垣谷さんがおっしゃる様に、自分を見失った時に、自分は自分で良いんだ。と自分に言い聞かせる本なんだと思いました。
誰もが不安になります。これでいいのかな?って思います。
それでいいんです。
悩みながら一生懸命生活しているあなたへ、
是非手に取って「これでいいんだ」と思ってもらいたい一冊です。