ガネしゃんです。
ご覧いただきありがとうございます。
日本は今「空き家だらけ」ということをご存知でしょうか?
2033年には「3戸に1戸が空き家」になるかもと言われています。
実家を相続したら「住む」「売る」「貸す」のいずれかですが、相続の発生から相続税の申告までの期間は10か月しかありません。
今後「実家をどうするのか?」について考えてみたいと思い、手にとった本「実家じまい終わらせました」の感想です。
著者紹介
松本明子(まつもと・あきこ)
1966年生まれ。香川県出身。82年に日本テレビ「スター誕生!」チャンピオン大会に合格したことがきっかけで、翌年、歌手デビュー。その後、元祖バラドルとして人気バラエティー番組「DAISUKI!」「進め! 電波少年」(日本テレビ系)などに出演し、明るく親しみやすいキャラクターで人気を確立する。現在は、バラエティー番組の他、ドラマ、映画、舞台と幅広く活動中。こうした活躍の裏で、25年にわたり累計約1800万円を費やして高松市にある空き家となった実家を維持する日々を送っていたが、放置された空き家の危険性や物だらけの実家の問題などを取り上げたテレビ番組に出演する中で、実家じまいを決意。2018年に実家の売却と2トントラックで10回分の遺品整理を行なった。近年は、自身のしくじり経験をもとに、実家じまいの重要性をメディアで発信している。
出版社 : 祥伝社 (2022/6/1)
目次
第1章:「空き家」ってこんなにお金がかかるとは!
第2章:実家の「空き家問題」はどうすればいいですか?
第3章:思い出の品はどうしたらいいですか?
第4章:先祖のお墓をどうしたらいいですか?
本の構成は第1章から始まって第4章まであります。
ページとしては250ページですが、字が大きくてとても読みやすい本でした。
今後実家をどうするか?は「住む」「貸す」「売る」ですが、どれをとってもこの本はとても参考になると思います。
うすうす感じてた「空き家」問題ですが、実際に読んでみてこんなにも増え続けており、お金がかかるものだとは思いませんでした。
知らないと「なんとかなるだろう」と軽い気持ちで過ごされている方が多いと思いました。
親の思いも子供に残す
親が亡くなると、相続の問題も発生します。
法律を勉強した方でないと分かりません。本当に難しいです。
そのために、専門の方がいるわけですが、ある程度は自身でも把握している方が物事はスムーズにいきます。
そして何よりも大切なのが、親が元気なうちに一緒に考えることです。
言いにくい事ではありますが、遺言書はあった方が良いです。
著書の松本明子さんのお母様は、生前に、公正証書遺言にされていました。
これは非常に大事だなと思います。
よく耳にするのが、「出来るだけ揉めないように子供達に残してあげたい」「自分達が亡くなってから子供達が話し合って決めればいい」と言って何の対策もされないんですよね。
これって、余計に揉めるんです。
自分が亡くなった後残された人に、何をどうして欲しいか、遺言書に書いておいて下さい。
また文書にしていないと「言った」「言わない」でケンカになってしまいます。
私はこの本を読んでいて、両親が元気であればまず両親にこの本を読んで「大変なんだ」という事を分かって欲しいと思いました。
子どもがお金や家の事をいうと何かとややこしいです。
「お金目当て」とか思われるかもしれませんし、アラフィフの世代の親なら、「お金」の事を口に出すのはいけないことみたいに思われている方も多いので。
エンディングノート
親の思いを子どもの伝えるには、エンディングノートがいいと思います。
私自身は手紙を書く事や想いをブログに残しているので、書く事については何も思わないのですが、面倒と思われる方も多いかもしれません。
エンディングノートであれば、質問に答える書き方なので、出来るだけ自分の思いを残すと、子供達も思いが分かると思うのです。
感謝の気持ちを少し加えるだけで、気持ちの伝わり方が違います。
「○○にこの財産をあげるのは、○○は自身い△△の事をしてくれたせめてもの気持ちです。」みたいなのが書いてあるだけで、全く違うものになります。
これを口ではなく、文書に残しておくのです。
親が施設に入る前にやっておくべきこと
大切な親が元気で長生きして欲しいと誰もが願うことですが、なかなかそう上手くはいかないのが現実です。
親が認知症なので、意思決定できなくなり施設への入所になるかもしれません。
これがまた、ややこしくて、親が認知症などで意思決定が出来なくなると、相続まで家の売却等の活用が出来なくなります。
これは知っているのと知っていないのとではかなり違ってきます。
そのためにも遺言書というのは必要になってくるんですよね。
この本はそういった時にどうすれば良いのかも書いてありますので、実家の家があるのであれば、親が元気なうちに、実家をどうしたいのか?という事を話し合っていく事が大切だと思います。
お互いに逃げずに、しっかりと向き合っていく!!
あの時やっておいて良かったと思えるはずです。
可能であればメッセージは書いておいて欲しい
エンディングノートの書き方についても、本には紹介されています。
私が特にこの方法を取り入れたいと思ったことは、自分が亡くなったあとで読むであろう方へのメッセージです。
両親であったり、兄妹であったり配偶者であったり、子どもであったり、
このメッセージは、親だけでなく、自分自身も書いておくといいなと思いました。
何でも話し方次第
そうはいっても、親に財産や死後の希望を書く事に対して、嫌がる人もいます。
そんな時は親の立場を尊重し、「どうしたい?」と聞きつつ受け入れて貰うようにしたいです。時間はかかりますが、寄り添う事が大切だと思っています。
家の整理について
私は整理が好きなので、実家の目に見える部分については、両親と一緒に整理しました。まだ全部とはいえませんが、かなり整理が出来たと思っています。
ここで、家財整理のポイントをまとめておきます。
親が片づけられなくても責めない
親が亡くなってから片づけるより、生前に整理できるほうが親の意向が分かるのでお勧め。ただし、親がどうしたいのかを聞きながらにしました。
私の場合は、親に「いる」「いらない」をあらかじめ決めてもらい、処分する前に、もう一度親に確認していました。
ほとんどがいらない物でしたが、いると言われた物は保管してあります。
ネット銀行等のパスワードも書いてもらう
パソコンをされている方だとパスワードは知らないと解約等が出来ないので、教えてもらった方がいいと思います。
私の両親はパソコンは使用していないのと、スマホの設定はこちらがしているので、問題はありません。
信頼できる専門業者も上手に活用
物が多いと、重労働になりがちな家財整理。
もし予算に余裕があるのであれば、業者に依頼するのも手段の1つかなと思います。
捨てづらい写真や人形の行先を考えておく
実家にたくさんあった人形もお気に入り以外は全部処分しました。
写真の整理だけは出来ていません。かなりの量になるので時間がかかりそうですが、1度にするのではなく、毎日少しづつ、両親に整理をしてもらおうと思っています。
お墓について
我が家のお墓については、永代供養となりました。
作者の松本明子さんは、お墓をどうするか問題が後残っています。
それでも専門家の方に色々とアドバイスを貰いながら、一番いい方法を考えておられます。
私は何もしないのではなく、どうすれがいいのか?を考えるのは良い事だと思っています。
そんな責任感の強い著書の松本明子さんの本を読んで、私はとても勉強になり読んで良かったと思いました。
知らないと損をする!?【感想】実家じまい終わらせました!のまとめ
出来るだけ親と一緒に考える
一緒にエンディングノートを書く
寄り添う
親が片づけられなくても責めない
ネット銀行等のパスワードも書いてもらう
信頼できる専門業も活用
捨てづらい写真や人形の行先を考える
どれも簡単に思えますが、大変です。
けれども必ず通らないといけない道。
逃げずにしっかりと向き合っていこうと思いました。