2024年8月1日公開された感情を擬人化した【インサイドヘッド】の続編【インサイドヘッド2】思春期を迎えた主人公ライリーの気持ちを描いたストーリー。
「どうせ」「私なんか」と毎日のようにつぶやく娘にも観てもらいたい映画です。
【インサイドヘッド2】のあらすじ
インサイドヘッドの続編となる【インサイドヘッド2】の主人公は思春期を迎えた少しずつ大人になりかけるときのライリーの感情を描いた映画です。
サンフランシスコでの生活にも慣れた中学3年生のライリーは、親や友達とホッケーの試合や楽しいことをしていると幸せを感じ(ヨロコビ)、ホッケーの試合中に誰かのマウスピースを間違ってはめてしまいオェーとなったり(ムカムカ)。
ホッケーの強豪高校の先生から夏休みに高校で行われるホッケーの強化合宿に誘われ嬉しいような内心は怖くビビッてしまい(ビビリ)、朝起きて気分が悪いと無性に腹が立ってしまう(イカリ)毎日を送っています。
そんなライリーを前作からいる頭の中の感情たち(ヨロコビ・カナシミ・イカリ・ムカムカ・ビビリ)が優しく見守っているのでした。
1日の終わりには、ヨロコビを筆頭にその日にあった嫌な出来事は全てヨロコビたちによって記憶から除外されていきます。
そんなある日新たに大きな人生の転機を控えたライリーの頭の中で、謎の警報が鳴り響きます。
おろおろと慌てふためくヨロコビたちの前に現れたのは、「シンパイ」「イイナー」「ダリィ」「ハズカシ」彼らは大人になるための新しい感情たちでした。
翌朝キャンプ場へ向かう途中、一緒に同じ高校に行けると思っていた親友たちが違う高校へ進学すると知るライリー。
ライリーに伝えた事でライリーの機嫌を悪くしてしまったのではと悩む親友。
お互い微妙な気持ちでなんとなくモヤモヤしているのに、言いたい事を言えないままキャンプ場へと着いてしまいます。
同じ高校に行けない事がショックだったことからライリーは親友達と距離をとり、憧れの高校の先輩達に気に入られようとします。
ミネソタ出身をミシガン出身と間違えられてもスルーし、好きなバンド名をからかわれるとわざと自分らしくないキャラをつくってみたりするライリー‥
そんなライリーを感情たちは心配するのですが、シンパイ達に「あなた達はもう必要ない」と保管庫へと追いやられてしまいます。
これだと憧れの高校へ入れたとしても、本当の自分を出せないまま見知らぬ仲間と上手くやっていけるか等…不安なことは山積みです。
前まではシンプルな感情だったのに、思春期に入ってからは人間関係も複雑になり、常に良い人になり続けないと…という焦りや、結果を出さないでいると自分はダメなんだって思ってしまうライリー‥
何をやってもうまくいかず、空回りばかりのライリーは度重なるプレッシャーで…
前回指令室ではヨロコビがいつも指揮をとっていましたが、今回シンパイが仕切り始めます。
シンパイはまだ何も始まっていないのに、もしもの場合に備え、ありとあらゆる方向から先に対処法を考えていくのですが…
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【インサイドヘッド2】の登場人物
ライリーの頭の中の感情たち
ヨロコビ(Joy)
主人公。
ライリーの感情を主導するポジションにいます。
いつも明るく楽観的。
ライリーを悲しませることしかできないカナシミを心配している。
何とか思い出ボールにカナシミを触れさせないようにするのですが、カナシミと共に行動することで、本当の幸せが何かを気づく。
肌色で大きな青い目とブルーの髪で、黄緑色のノースリーブワンピースを着ている。
カナシミ(Sadness)
もう1人の主人公。
カナシミなのでネガティブではありますが、感情たちのなかで一番感情に関する知識があります。
常にネガティブで、ヨロコビのアイデアをことごとく否定しながら、ウジウジしています。
自身が思い出ボールに触れただけで、悲しい思い出に変えることに自信をなくしている。
前向きになりたい気持ちはあるのですが、ついマイナス思考になってしまう。
青い少女で、ブルーの髪。白いセーターにメガネをかけています。
イカリ(Anger)
怒りっぽくいつも偉そうな態度をとっている。
口だけではなく、自身にも厳しい。
怒りが爆発すると、頭が燃えます。
真っ赤な顔に赤い目をした男性。スーツ姿。
ムカムカ(Disgust)
せっかちで過保護体質。お姉さんのような存在。
ふてぶてしく、他力本願な所がありますが、ライリーの事を想っている。
緑色で、セットされた緑の髪。ピンクのスカーフが特徴。
ビビリ(Fear)
ライリーを守るため、危険がないかいつもビビッている。
危険を察知する能力は飛びぬけていますが、やり過ぎなところがあります。
平和主義で争いが嫌い。
細長い紫色をした男性。赤紫色の蝶ネクタイをしている。
新たな感情たち
シンパイ(Anxiety)
最悪の将来を想像し、いつも必要以上に準備している。
オレンジと白の縦模様のニットを着ている。
イイナー(Envy)
身体は小さくて目が大きい。
いつでも周りの誰かのことを羨ましがっている。
紫と黄色の水玉模様の服をきている。
ハズカシ(Embarrassment)
いつもモジモジしていて、恥ずかしさが頂点に達するとフードで顔を隠します。
グレーのパーカーをきています。
「シング」のゾウ、ミーナと重なってしまいました。
ダリィ(Ennui)
いつでも退屈&無気力。
スマホは絶対に手放さない。
紺色のニットを着てソファから立ち上がず、スマホアプリから指令している。
保管庫にいるキャラクターたち
ランス・スレッシュブレード
ライリーが恋をしていた日本のゲームキャラクター
ブルーフィー&ポーチー
ライリーが小さい頃見ていた子供番組に登場するキャラクター
人間
ライリー・アンダーセン
主人公の女の子
ライリーの両親
心に沁みるセリフ
大人になるとヨロコビは少なくなるのかな。
そうヨロコビが言う時は子どもから大人へと成長していく誰もが通る道なのですが、やっぱり寂しい気持ちがしました。
文句ばかり言っていたイカリやムカムカビビリのヨロコビを想う友情も良かったです。
予告編☟
【インサイドヘッド2】の(ネタバレ注意)感想
ライリーは娘に似ています。
頑張り屋さんで自分に厳しい。
親の私のいう事なんか聞かないのに、友だちといると安心したり。
自分の居場所を確保するのって大変なんですよね。
それは大人になっても同じです。
大好きな親友たちと離れてしまう。
いつも3人ではしゃいでた。そんな2人がいなくなってしまう。
2人が同じ高校に行くのかは知りませんが、自分だけ枠から外れた気分。
行く高校もまだ決まっていない。
友達だっていない。
このまま1人ぼっちだったらどうしよう。
ライリーの無理に周りに合わせようとしたりする気持ちはとてもよく分かります。
周りに溶け込もうと必死なんですが、「イケてる高校生ってこうでなきゃ」ってどこか自分ルールみたいなものにも縛られている気がします。
そして私が学生時代にはなかった物といえば、スマホ。
多感な時期の子ども達がスマホが離せなくなっている1つにSNSがあります。
いつも一緒にいる友人たちの行動が気になって、どんなに忙しくても毎日チェックして投稿を見つけたらいち早く反応してしまう子供も、多いのかもしれません。
例えば、いつも仲良しの4人グループのうち自分を除いた3人がどこかへ遊びに行って写真に写っているを見つけた時の気持ちなんかは、まるで自分だけが取り残されているかのようで焦ってしまいます。
そんな時、どう反応すればいいのかも、とても迷いますよね。
たまたまだったのか?わざとなのか?
いいねと押すべきか。
私も行きたかったというべきか。
知らなかったというのもおかしい。
コメントを残すのも。
そんな感情って沢山あります。
そういった複雑な気持ちを持つのは誰しもが同じなのかもしれません。
大人の私でもやっぱり気分は良くないし、(なんで言ってくれなかったの?)とも思います。
コミュニケーションを取るのも少なくなった気がするし、うわべだけでは、全部知ったつもりでいてしまう。
本当の自分は何だか分からなくなってしまうかもしれません。
そんな親である私も、どうしたらいいのか考えるのにいつも空回りばっかり。
それでも私は自身にも娘にも、「あなたはあなたでいいんだよ。」と言いたいです。
感情たちもそうですが、親である私もつい先回りしてしまったり、悪いものは排除しようとしてしまう。
つい手を差し伸べたくなりますが、ここはダメな自分もいるんだってことをしっかりと自分自身で受け止めること。
受け入れないとダメなんだなぁと思います。
それが出来るのは自分しかいないんだってこと。
嫌な部分もダメな部分も全部含めて自分自身なんだ。それでいいんだって。
天才バカボンのそれでいいのだ!みたいに。
そしたら、自分が大好きになってまた一歩前に進める。
困難も乗り越えられる。
親である私は何にも出来ないけれど、愛情持って育ててきた子供達にはライリーと同じようにきっとそれが出来ると信じています。
感動のラスト15分
どんな自分でも受け入れる。
ダメな自分もマイナスな感情もみんな必要
それらがあるから、今の自分があるという事。
私は私でいいんだ!
嫌な思い出も排除するのではなく、それも自分と受け入れる。
ヨロコビが気付いた感情の思い出は、とても温かいものでした。
見終わった後、自分を好きになれる映画って言われていたけど、本当にそうだと思います。
この映画をみたら、きっと自分の事を好きになれる。そう思いました。