ガネしゃん

「人生に悔いはない」生き方がしたい主婦です。

【非正規公務員のリアル】モチベーションが下がる職場どうなる日本?

ガネしゃんです。ご覧頂きありがとうございます。

 

ガネしゃんが知っている非正規公務員はかなり多いです。

日頃彼等から、沢山の意見や愚痴も聞いています。

 

今日は非正規公務員の実態について書いてみます。

 

 

読みたくなったキッカケ

以前は私も非正規公務員でした。

 

非正規公務員といってもたくさんありますし、

全てが同じという事ではありません。

 

私が見聞きした一部の方達の内容と同じなのか知りたくてこの本を手にとってみました。

 

著書の紹介

かんばやし・ようじ

上林・陽治

 

1960年生まれ。國學院大學経済学研究科博士課程(修士)修了(1985年)。公益財団法人地方自治総合研究所研究員(2007年~)。

著書に『非正規公務員』(日本評論社 2012年)、『非正規公務員の現在―深化する格差』(日本評論社2015年)、『官製ワーキングプアの女たち』(共著、岩波ブックレット2020年)、『未完の「公共私連携」-介護保険制度20年目の課題』(編著 公人の友社2020年)

 

目次

第一部 非正規公務員のリアル

第1章 ハローワークで求職するハローワーク職員
     ――笑えないブラックジョークに支配される現場
第2章 基幹化する非正規図書館員
第3章 就学援助を受けて教壇に立つ臨時教員――教室を覆う格差と貧困
第4章 死んでからも非正規という災害補償上の差別
第5章 エッセンシャルワーカーとしての非正規公務員
     ――コロナ禍がさらす「市民を見殺しにする国家」の実像


第二部 自治体相談支援業務と非正規公務員

第6章 自治体相談支援業務と専門職の非正規公務員
第7章 非正規化する児童虐待相談対応――ジェネラリスト型人事の弊害
第8章 生活保護行政の非正規化がもたらすリスク
第9章 相談支援業務の専門職性に関するアナザーストーリー


第三部 欺瞞の地公法・自治法改正、失望と落胆の会計年度任用職員制度

第10章 深化する官製ワーキングプア
      ――とまらない非正規化、拡大する格差
第11章 隠蔽された絶望的格差
      ――総務省「地方公務員の臨時・非常勤職員及び任期付職員の
      任用等の在り方に関する研究会」報告
第12章 欺瞞の地方公務員法・地方自治法改正
第13章 不安定雇用者による公共サービス提供の適法化
第14章 失望と落胆の会計年度任用職員制度


第四部 女性非正規公務員が置かれた状況

第15章 女性活躍推進法と女性非正規公務員が置かれた状況
第16章 女性を正規公務員で雇わない国家の末路

 

非正規公務員

非正規の中の格差

非正規の中でも金額の格差があります。

 

例えば:①2,088円

    ②1,500円

    ③1,350円

    ④1,150円

実際にあった求人票では仕事内容は①~④の違いが明確に書いているのにも関わらず

実態としては、それがほとんど差がないといっていいほど機能されていない状態。

 

それでは文句が出るのは当たり前です。

 

それだけの処遇を受けているのであれば、それなりの働きが必要という事です。

 

それが出来ないのであれば、モチベーションが上がるはずがありません。

 

どんな仕事内容なのか?

ある方の仕事内容はこんな感じです。

 

1人のお客様に対してする説明は同じです。

 

申込用紙に記入してもらい、その記入を見ながら説明をしていく感じです。

 

上記の①~④に当てはめると本来であれば

 

④の給与の方:来客したお客さまに案内、記入をしてもらう

③②①の給与の方:記入内容を確認・相談

②①の給与の方:はさらに、記入内容から顧客集客に対してのアドバイスをする

 

実態は①~④全てが同じ内容の仕事をするといった感じです。

 

そもそも記入内容は同じなので、④や③の人達に任せて、①②の給与形態の方は記入自体を一緒に書いてもらう必要はありません。

 

記入をした後、肉付けとしてアドバイスをいかに出来るか?が大切との事。

 

給料の高いある一部の④の方は、記入をゼロから一緒に見ながら1人の相談時間を稼いでいるそうです。

・給与が高くなるにつれ責任と仕事量が減る?

・仕事内容もほぼ同じなら歩合制にすべき

こういった声が多かったです。

職員に対しての不満が多い

職員の明確な答え返事がない

・いつもあいまい

・その場に職員がいない

・非正規は決定権がないので答えられない→結果怒られる

分からない事があっても答えてくれる職員がいない為、困るという声もありました。

会議が長い

とにかく会議が長いらしく、ミーティングと称して毎日2~3時間は当たり前

一体何を話しているのだろう?という声もありました。

会議をしているので現場にいないのだそうです。

どちらが大事?

お客さまを待たせても平気

上記の他にも色々な名称の会議があります。

 

どの会議も1~2時間は当たり前で毎日あるそうです。

 

たとえ、お客様を待たせようが会議は出席が必須となる会議って一体どんな内容なのだろうか?

 

お客様は待たせないようにという通達があるのに、会議に出席することで人が少なくなり結果、お客様を待たせているという矛盾。

 

こういった声も不満の1つなんでしょう。

突然の解雇

予算ありき

仕事が出来るより職員に好かれること

弱い立場

・予算や公募がある

・おかしいことをおかしいと言えない

・媚びを売るか?はむかうか?

イエスマンは好まれる 

その時の上司にもよりますが、なんでもハイハイという事を聞く人は好まれ、その後も続けている人が多いそうです。

 

反対におかしい事をはっきりと言うと次回の更新は難しくなるといった事も。

非正規を大切にしない

・変わりはいくらでもいる

・求人票にあった仕事内容は入力業務だったMさん。

 実際に入ったものの、パソコンがなかったそうです。

 元々更新がなかった為、道具のパソコンがないまま、時間と月日が経つのを待つという始末。

 

人数が多いほど手を抜く人間の心理とは?

予算があっても、人数が増えるだけで仕事内容に意味があるように思えないという実態

リンゲルマン効果

仕事が忙しいと、人を増員して効率的に作業を進めればいいと思いますか?

実は、人数を増やすほど、ひとりひとりが発揮するパワーは減少するのです。

 

ドイツのリンゲルマンという心理学者が実験を行った事により証明され、リンゲルマン効果と呼ばれています。

 

綱引きの実験でしたが、人数が増えるほどにひとりひとりが発揮する力が減る事が分かりました。

 

人は、集団の人数が多くなればなるほど、働かなくなり、行動しなくなるのです。

ですから、むやみに人を増やしても意味がないのです。

 

人は、人数だけが増えると無意識のうちに「自分がやらなくても誰かがやってくれるだろう」という気持ちが生じるのですね。

 

専門性とは?

・資格を持っていても職員に嫌われると公募には落ちる

・面接前に不合格の手紙?

ハラスメント

・○○ごときが

・みて見ぬふり

・パートがやったといった逃げ道

名前を残さない☚名前が残る仕事を避け非正規の対応に

 

こういった内容の話も聞きました。

そうやって辞めていった方も多かったです。

入力業務の募集でパソコンがない?

何をすれば?と辞めていった非正規職員

上記にもありましたがデータ入力業務とあり応募した求人は、予算の関係で人数だけ増やし実際はパソコンがなかった。考えればこういったおかしな事もなくなります。

話題レベルのずれはピカイチ

今自分が話していることをはぐらかすのが上手な職員

・それはそれこれはこれ

・はぐらかされる

今自分がどの部分の話をしているのか?

しっかりしていないと話をずらされてしまいます。

社会に対して何ができるのか?

お金さえもらえばそれでいい。ではないと思います。

限られた時間と予算で、何ができるのか?をしっかり考えて欲しいと思いました。

 

これからの日本社会は、その人の年齢にかかわらず、すべての人が社会に対して何かしらの貢献を行うことが求められる時代となる。

 

そして、人が変わるのと同時に、社会も変わっていかなければならない。

 

たとえ高齢期の仕事が「小さな仕事」であったとしても、それが確かに誰かの役に立っているのであれば、そのような仕事に誰もが敬意を示し、報いることができる社会に、日本はなっていかなければならない。

まとめ

公共サービスは非正規でできている

コロナ禍の影響で、失職したり収入を絶たれたりした人たちは生活保護の申請に訪れます。

 

訪れた先の生活保護申請窓口で対応する専任の生活保護面接相談員の約6割は、

非正規公務員

 

相談支援は非正規公務員で成り立っている

窮地に追い込まれることになる弱者を非正規公務員が支援している事を上司は理解できていない。


非正規依存強める地方行政

地方自治体は、非正規公務員を使って、公共サービスを提供している

 

決済業務が与えられていないだけで、仕事内容や能力は正規職員とほとんど同じ
雇用形態によってもらえるお金や福利厚生に差がある現実
職員に気に入られたら公募も採用
(最終的にゴマすり上手で適当に仕事をこなせる人は最後まで生き残れる場所)

 

それでも非正規公務員でいる理由は、民間と比べると待遇が良いから。

 

比べる者が公務員>非正規公務員ですが非正規公務員>民間の会社になるのでしょう。

 

休みやすく社会保障も安定し、決まったお金が入ってくるのは良いといった声もありました。

 

一生懸命の職員もいる

何事にも一生懸命のネエサン(ネエサンの頭ぐるぐる日記♪ (hatenablog.com))の娘さんの様に、前向きで常に頑張っておられる職員さんがいらっしゃるのも確かです。

そんな職員ばかりだと、周りもモチベーションが上がるのにな。

と話を聞きこの本を読んで思いました。

 

一部の方のあえてやらなくてもいい仕事を作りながらモチベーションがない職員や惰性で今の仕事を続けてしまっている非正規公務員に私達はこれからも支えてもらうという事になるのかもしれません。

 

 

参考にさせていただいた本