ガネしゃんです。いつもご覧いただきありがとうございます。
先日友人と2年ぶりにランチをしました。
関西在住の友人は、去年和歌山で1人暮らしだった母親を亡くしました。
遺産は1戸建ての家と預金役1000万円。
預金は友人を含む兄弟3人で分ける事が決まりました。家はそれぞれに持ち家があることもあって、誰も引き継ぎたがりません。
友人が話し合いを持ちかけても弟2人は家の相続に関心がない。
現在遺産分割協議は中断しています。
友人は「とりあえず共有にして、時間をかけて考えるしかない」と話していました。
相続が発生すると個人の遺産は一般的に相続人の間で分けます。
遺言がなければ相続人は遺産分割協議で「誰が」「何を」どれくらい引き継ぐかを決めます。
現金や有価証券は簡単に分割できますが、不動産は換金性が低いので相続での分け方が難しいです。
子供が故人と同居していた場合や立地・築年数など家の条件が良い場合は、早めに相続先も決まるでしょう。
けれども、相続人それぞれに持ち家があり、条件面によっては親の家の売却・賃貸が難しいです。
誰が家を相続するか決まらない場合はとりあえず、共有のままにして遺産分割協議を終えるケースが多いそうです。
友人は共有に反対ですが、友人1人が相続するわけにいかない。
難しいのは、「共有にしておくメリットがほぼない」からです。
共有する家については共有者の1人が単独で出来る事が少ないこと。
「保存」「管理」「変更」これらの3つで自分の判断だけで出来る事は「保存」だけ。
「保存」とは、家の現状を維持するための事で、簡単な修理や不法占拠者に立ち退きを請求する事が多いのですが、「管理」「変更」は他の共有者の意向を聞かないと出来ません。
家を売却したり、建て替えするにも共有者全員の合意が必要です。
兄弟が同じ方向を向いていないと、前に進まないのです。
また手間や時間もかかります。
遠く離れ意見が合わないと、関係も悪化してしまいます。
結局、近くに住む友人が家の管理・維持費の負担を強いられているようです。
定期的な手入れなど、メンテナンスには時間と費用が掛かります。
固定資産税も毎年発生します。費用の分担を巡っても、頭が痛い事だと友人は話していました。
どうすればいいのか?
遺産分割のやり方を工夫し、不動産の共有を避ける事が大切です。
方法としてはまず「換価分割」
不動産を売却した代金を持ち分に応じて分ける方法です。
親の家に市場価値がある場合に有効ですが、売却価格や売却時期を巡って共有者の考え方が分かれるので売り時を逃す可能性があります。
友人の場合は友人が代表者になり判断を一任する方法を取るのがいいと話しました。
この時大切なのは、書面で残しておくこと。後から言った言わないで揉めない為です。
買い手がみつかるまで時間がかかる事も想定し、売却までの固定資産税や管理費等の負担分をどうするかも併せて決めておくと良いと思います。
また「代償分割」という方法もあります。
相続人の一人が親の家を引き継ぎ、他の相続人に代償金として自分の資産からお金を支払います。引き継ぐ人は一定の資金が必要になりますが、資金を確保するために、親が生前生命保険に加入し、保険金の受取人は家を相続する子を指定しておくのもいいでしょう。