ガネしゃん

「人生に悔いはない」生き方がしたい主婦です。

【ジュニアNISA】23年末に廃止だけれど、、

ガネしゃんです。いつもご覧いただきありがとうございます。

 

少額投資非課税制度(NISA)のひとつで未成年者向けのジュニアNISAがここにきて隠れた人気を集めています。

 

利用低迷から2019年末に「23年末で廃止」が決まりましたが、その後口座開設が増えており、20年の口座純増数は10万口座超と前年の倍以上になりました。

 

なぜ注目されているのでしょうか?

 

実績乏しく廃止に

NISAは、年間の投資枠を設け、税率約20%で課税される株式や投資信託などの譲渡益・配当が非課税となる制度です。

 

現在成人対象の一般NISA、未成年者対象のジュニアNISA「長期・積み立て・分散」投資のための積立NISAの3つがあります。

 

ジュニアNISAは0~19歳を対象に年80万円の投資枠を設定し、譲渡益・配当が5年間非課税となります。口座名義は未成年者本人ですが、原則として資金の拠出や管理運用は親や祖父母が行います。未成年者本人が投資したい場合は親らの同意が必要です。

ジュニアNISAは「子どもの将来の資産形成をサポートする」のが目的とされています。ただし設立当初の狙いはNISA制度の投資枠を拡大することにありました。

 

NISAは14年、年投資枠100万円の一般NISAでスタートしました。その後、投資枠の拡大が焦点になりましたが、単純に枠を広げれば「富裕層優遇」と批判されかねなかった。そこで16年に、一般NISAの年投資枠を120万に増やすとともに、ジュニアNISAを新設したという経緯があります。

ジュニアNISAの口座名義は子供でも実際には親が投資する為、親にとっては実質的に投資枠が倍になりました。

金融庁は当時「両親と子2人の4人家族で年400万円、5年間で最大2000万円が非課税投資できる」とアピールしていました。

 

ところが、ジュニアNISAの利用は低迷します。20年度末までの買い付け額は約2550億円で一般NISA(約21兆円)の1%です。もともと23年までの時限措置でしたが、20年度税制改正で利用実績が乏しいことを理由に延長せず、廃止となりました。

 

金融庁は19年末、個人投資家を対象に開いたNISA説明会でジュニアNISA廃止について「大人でも投資は難しいのに、子供名義でやらせるのは無理があった」と総括しました。

 

引き出し制限影響

なぜ利用が伸びなかったのか?

理由は大きく2つあります。

第一に一般NISAの年投資枠120万円をふるに使い、さらにジュニアNISAの同80万円まで使うほど経済的余裕のある家庭はそう多くなかった事です。

 

日本証券業協会が20年6月~7月、個人投資家5000人に行った調査では、有価証券保有額は「100万円以上300万円未満」が21%と最多で過半数(52%)は300万円未満です。

同協会が19年7月に行った調査では未成年の子孫がいるが、ジュニアNISAを申し込むつもりがないとする人の理由は「投資資金として確保できる資金がない」が17%で最多。「5年間で最大2000万円投資できる」と言われても、そもそもそんな資金がないという人が多いです。

 

第2に、18歳までの払いだし制限があることが「使いにくい」と敬遠された事です。

 

ジュニアNISAは口座開設後5年間の非課税期間が終了すると、購入した株式や投信は継続管理勘定に移管(ロールオーバー)して保有できます。途中で株式や投信を売却するのは自由ですが、その売却代金はプールされ「3月末時点で18歳となる年の前年の年末」までは非課税での払い出しが出来ない。

 

標準的なケースでは、払い出し制限が解除されるのは高校卒業年の1月1日。つまり、投資資金を大学などの入学金・授業料などに充てる事を想定しています。これには「子どもの将来の資産形成」という名目上、親の都合で引き出せない様歯止めをかける意味あいがありました。

 

ところが、この制限があるために、教育資金としてはかえって使いにくくなってしまいました。

 

まず、中学・高校の受験・進学や大学受験のための学習塾の費用など、高校までに教育資金が必要になっても引き出しができない。また大学進学時に下落相場だった場合は損をする可能性もあります。それを回避するには、事前に相場の良い時に売却しておけばいいですが、そのタイミングを見計らうのはかなり難しいです。

 

 

口座開設に勢い

しかし、23年で廃止される事が決まると、逆にジュニアNISAを評価する動きが出てきました。制度廃止に伴い、24年度以降は18歳までの払い出し制限がなくなったためです。

20年に口座開設すれば、23年までの4年間で計320万円を非課税投資でき、その後の払い出しも自由になります。

 

まとめ

従来のネックが解消されたことで、口座開設が増えています。四半期ベースでジュニアNISAの口座純増数を見ると、20年4月~6月は2.5万口座、7~9月は3.8口座、10~12月3.3万口座。過去3年平均が1.3万口座だったのに比べ、勢いがあります。

 

現在でも口座を新設すれば、3年間で240万円の投資が可能です。子供がいて、資金に余裕のある人は活用を検討してもいいかもしれませんね。

 

この機会に投資について考えられてみてはどうでしょうか?

 

ジュニアNISA入門―――口座の作り方、買い方、増やし方がカンタンにわかる!

ジュニアNISA入門―――口座の作り方、買い方、増やし方がカンタンにわかる!

  • 作者:深野 康彦
  • 発売日: 2015/11/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

f:id:yu_me_po-lly:20210419214116j:plain

 毎日新聞より